履歴書でついまず見てしまう所

 事務所の賃借契約が完了し、今日から正式に入居となった。
 机と椅子も搬入された。

企業が生まれる瞬間と書いてとき


 企業は「企業あれ」と創立者が念じた瞬間に生まれる。
 その意味で、今までも私の脳内とパソコン内に、そして家族や何人かの就職希望してくれてる方々の中に、この企業は厳然とすでにあった。


 だがこうして物理的な場が実際に用意されると、いよいよ「始動」という実感がわいてくる。
 不惑を目前にして男、なお玩物喪志の心あり、と自嘲する。

妻はりきる!


 昨日は妻が
「いつになったら机椅子買うのよ! このままじゃいつまでも開業なんでできないわよ! べっ、べつにあなたのために言うんじゃないんだからねっ! 勤めたいって言ってくれてる人に悪いでしょ!
と昼寝中の私をたたき起こしたので、一緒に家具屋行って適当なのを注文してきた。
 ふっ、かかったな、忍法「完璧でないリーダーを演じることにより部下を奮起させる」の術!

履歴書キター! 顔写真重要!


 実際、妻が近所で声をかけてくれているおかげで、就職希望の方々がどんどん増えてきている。
 何人かはすでに履歴書をくれた。大半は、妻とは面識があるが、私は面識のない方々だ。


 つい、まず顔写真を見てしまう。
 可愛い女の子だと、それだけで私の中で採用が80%決定する。
 可愛い女の子の場合、次に生年月日を見て年齢を計算してしまう。
 典型的なダメダメ採用担当者である。


 男だと日常の素行をついつい見てしまう。
 声が大きかったり、ギャンブルしてたりするような、男らしいタイプは苦手だ。
 自分がなよっちいタイプだからだ。


 だが過去、なよっちい自分チックな男を採用したら、根暗な面も見事に私そっくりで、結局お互い長続きしなかったことがある。


 長い目でみれば、自分にない能力、自分と相補的な性格、自分と多少異なる価値観を持った人とこそ、いっしょに働くことに発展的意味があるのだと知らねばならない、と自戒する。
 結婚と同じかもしれない。


 幸い、今回応募の中には兵隊さんも含まれている。なよっちい私をさしおいて、ガチムチな職場風土を作っていただくことも夢ではない(笑)。

履歴書手書き? …おひきとりください


 「ニートの海外就職日記」さんによれば、欧米圏では履歴書に顔写真はなく、性別とか年齢による差別も厳に禁じられ、しかも日本と違ってそれが遵守されている由。
 まったく賢明です(汗)。
http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/blog-entry-281.html


 「ニートの海外就職日記」は先日、開設からの全記事をプリントアウトして読破した。
 価値観が私ととても近いうえに、欧米圏のことを知らない私にはとても勉強になったからだ。
 私のこのブログに、「クソ」という単語が頻出しすぎてる気がするとしたら、「ニートの海外就職日記」さんにインスパイア(笑)されたものだ。リスペクト(パクリ)といってもよい。


 先日策定し、妻の意見でちょっと直しを入れて完成させた就業規定にも、「ニートの海外就職日記」から得た示唆がかなり反映されている。
 有給とかholiday buddyとか、休日手当とか残業手当とか(基本、定時にお帰りいただくけど)、しっかり盛り込んでみた。
 ただ、sick leaveだけはカンボジアでは実装できなかった。だって病院の認証制度がまだ国としてできてないし、病院が出す診断書もカネで買えるんだもの…。
 まあsick leaveの診断書については、「ニートの海外就職日記」さんの行間を読んだ感じ、シンガポールでも似たようなものとも感じたが。


 なお、履歴書はこちらでは手書きということはありえず、みんなきれいにパソコンで整形したものを持ってくる。
 手書きだと第一印象として、仕事できないヤツって感じがする。それ以前に、普通に失礼って感じもするし。


 たしかに、今どきオフィスワークも含め多くの職種で、パソコンスキルは必須なんだから、
「履歴書手書きで事務系職種に応募とかどんだけwww」
って素で感じる。そういう感覚に自分もすでになっている。
 日本を離れてまだそう久しくないのだが…。


 もっとも、パソコンあまり使えない人のために、かわりにやってくれる業者もあるようだ。さすがにInDesignってことはなく、Corel DrawかWordかなんかだろうと思うが。
 あまりにきれいにできてるのは、だから逆に
「あ、外注したな」
と思うことにしている。
 まあいずれにせよ、それで採用の可否をどうこうってことは全然ないのだが。がんばって用意してくれた方々には悪いが、履歴書の視覚的出来ばえなどどうでもいいってのが正直な気持ちだ。内容は多少見るけれど。
 もちろん、顔写真や年齢以外のところをですよ。(と、いまさらフォロー)