「カンボジアで就職する」→まちがい。「カンボジアで起業する」→正解

http://www.j-cast.com/kaisha/2013/01/08160406.html?p=1
を読みました。
おおむね非常に同感であり、私もこの考え方で2001年にプノンペンで起業しました。
2013年にはカンボジアで起業する日本人の仲間が増えることをさらに期待しています。

記事中2ページ目でもふれられていますが、
カンボジアで就職する」でなく「カンボジアで起業する」であるところがミソです。
つねづね私も、海外就職よりも海外起業のほうがはるかに簡単であるという持論を持っています。

なぜなら、就職だと自分が言葉バリバリできないとお荷物扱いとなってしまいますが、
起業だと自分が雇う側ですので、つたない言語能力でも、皆さんが一生けんめい聞いてくれるからです(笑)。

もちろんそのためには、カンボジアにおいて珍重される何らかの専門性をまずいずれかの現場で培ってからでなければ通用しないことは言うまでもありません。
逆に言えば、そういった方であれば、カンボジアにはものすごい大きなチャンスがむこう数年間あなたをお待ちしておりますと言うことができます。

カンボジアでどんな仕事がありうるかは、そうした専門家の眼で見て初めて、見えてくるものがあると思います。

そういう専門性のない方は、そんなわけで最近カンボジアにも増えている日系企業にまず就職されることを強くお勧めします。
そこで働きながら、カンボジアの感じや、言葉などを学んでいき、ゆくゆくは独立するのがよいでしょう。
おとなりの国タイのバンコクにはそういう方がたくさんいるそうです。
プノンペンにはまだほとんどいませんね…。

なお、以下、記事中の、初めてカンボジアへ来られた方にありがちな誤りを訂正しておきます。

「顔写真がない場合は、1ドル追加して撮影してもらいます。」
これは正規手続ではなく賄賂ですのでご注意ください(笑)。
あと、私もかつてマルチビザ持ってなかったころ何度か顔写真忘れて1ドル(役人によっては2ドル請求してきます)払いましたが、撮影してくれるわけではありません。顔写真なしのまま許してくれるというだけです。

「このビザで個人事業主として開業することもできます。」
ビジネスビザ(文中「労働ビザ」とあるのは誤り)を持っていることは、個人事業主として開業するための要件ではありません。

「これも日本国籍に対する国際的な信用の高さがなせるものです。」
カンボジア外資と内資の差別を法令上いっさいしていません(国家安全保障上重要な分野を除き)。国籍による差別もありません。

「人件費も現地人スタッフを月給1万円以下で雇えます。」
最底辺の店員さんレベルはこれでいいのですが、
ご自身がクメール語できない場合はこれ以外に中間管理職を雇って管理や渉外をさせることをお勧めします。
管理職人材についてはもちろん月給1万円ではちょっと無理です。

なお、私はプノンペン市商務局に登記をして商号を得てカンボジア大六を起業しておりますが、
一方でWPも取得しております。
こちらで起業されて長い日本人の方も同様の方が多いです。
カンボジア大六として国立社会保障基金にも加入しました。

今後カンボジアもこのあたり法律がきちんと施行されるようになっていくと思われますので、
日本人としては、きちんと対応しておくほうが好ましいといえます。

ただし市商務局に登記して起業というのは、
法律で立派に定められた制度です。
カンボジアの場合、一般的な起業においては、LLCを設立する必要がないケースがほとんどです。
LLCは作るのにかなりお金かかりますし、しかも一度作ってしまうと、毎月・毎年、馬鹿にならない金額が流血しつづけます。
そこまでしてLLCを作って得るメリットとは何か?
そこをよくお調べになって、お考えになるのがよいでしょう。