CAT6ケーブルなのにGbitが通らない!

 Gbitスイッチを買ったので、4台のGbitポートつきパソコンへ張るために、おのおの長さの異なる4本のLANケーブル(両端コネクタ付)を発注した。
 その店では数日前、スイッチ-スイッチ用に60mのCAT5eケーブル(両端コネクタ付)を発注したのだが、店員が
「CAT5eではGbitはできません! CAT6にしてください!」
と断言するので、値段も同じだというのでCAT6で作ってもらった。だから今回もそう言われないよう、CAT6で発注した。


 できて持って帰ってつないでみると、どれも注文した長さより30cm〜50cm短いのはアジアチックなご愛嬌として、4本中2本が100Mbpsしか通らない。
「これダメだよ〜」
とその2本を店へ持っていったら、店員が集まって協議しだした。
 なぜかその店で僕は昔から、クメール語できない英語しかできない男というキャラを演じている。店員たちは、僕にわからないと思ってクメール語で好き勝手言っている。


「この人、Gbitで使うって言わなかったんだから、交換する必要ないわよ」
「テクニカルスタッフもいま昼食行ったきり戻ってきてないし」
「オタクのスイッチかパソコンの不具合だって言っちゃいなよ」
「ん〜、でももう2本はGbit通ったって確認されちゃってるから…」
「あそっか…」


 その間40分間。僕はmy「カンボジアの掟」に従い、じっと黙って待っていた。
 その甲斐あって、結局は無償作り直し。Explorerでファイル転送して240Mbps出た。もう100Mbpsの世界には戻れませんホルホル

カンボジアの掟第1条:
 カンボジア人に何かをやらせたいときは、一言お願い(または指示)したあとは、彼らが仲間うちでさんざん協議して納得してやりはじめるまで、口をはさんではいけない。
 口をはさまれると、彼らは混乱したり、あるいは「せかして騙そうとしているのでは?」と疑ったりして、ふりだしに戻ってしまう。
 まして、その間に別のお願いを追加するなどもってのほか。彼らにはqueueはないため、その場合の動作結果は未定義となる。
 またたいていの場合、少なくとも一度は「そんなことは無理です」と言ってくるが、そんなときは、「あら無理なの? じゃあしょうがないわね。困ったわ…」とか言ってナアナアに放っておくといい。そうすればたいてい、しばらくして「あれ、やっぱできますよ(鼻高々)」とか言ってくる。間違っても、その場で「いや、できるはずでしょ!」などと言い返してはいけない。言い返せば「ほんとに無理です!」となり、それっきりである。一度そこまで強く「無理!」と言い切ったものを覆して「実は可能だった」にすることは、彼らのプライドが許さないからだ。