プレア=ヴィヒア寺近傍4.6平方キロメートルはカンボジアに帰属と国際司法裁判所判決、タイテレビ局は判決生中継中断し国民に平静求める

カンボジアとタイがともに領有権を主張しているプレア=ヴィヒア寺近傍4.6平方キロメートルの地区について、両国が提訴した国際司法裁判所は、カンボジア時間今日11日16時からハーグで読み上げを開始した判決文の中で、カンボジアに帰属するとする主文を同11日16時50分すぎ言い渡しました。
判決は続いてタイに対し、ただちにカンボジア領から撤兵するよう命じました。
判決の中で国際司法裁判所は、国際司法裁判所がプレア=ヴィヒア寺自体の領有権をカンボジアに認めた1962年判決の解釈について判断を示す司法権国際司法裁判所が有するとの判断を示し、1962年判決の解釈に関する再検討を国際司法裁判所に求めたカンボジアの訴えは認容されると述べたうえで、主要な論点として以下の3点を挙げました:
(1) 1962年判決の付録1の地図に描かれた線が国境線を構成するか否か。
(2) 1962年判決文中「カンボジア領土の近傍」の意味に関する論争。
(3) 国境に兵員を配置するタイの責務に関して。
とくに(1)について判決は、タイ側がこの地図を受け入れていることを明らかにするとともに、この地図が拘束的な性格を有している、すなわち同寺の近傍の領域を指定するために使用することができるとの判断を示しました。
タイのテレビ局「7チャンネル」は、判決がここまで読み上げられた16時50分の時点で判決の生中継を一時中断し、結論を急がないよう視聴者に平静を求めました。
カンボジア国民はこの件で平静を保っていますが、タイ側については、タイ国内政治勢力間の争いで連日大規模なデモが続くさなかでもあり、今後も動きが注視されます。

http://asiancorrespondent.com/115639/live-blog-icj-preah-vihear-ruling-and-senate-debate-on-amnesty-bill/
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